プレミアムコーヒーの選び方：予算内で最高の味わいを実現

ブルーマウンテン

ブルーマウンテンは、ジャマイカのブルーマウンテン山脈の標高800～1,200mの限られた地域で栽培されるコーヒー豆のブランドです。ブルーマウンテンの特徴は、香りが非常に高く、繊細な味であることです。

ブルーマウンテンは、1日の寒暖差が平均8℃以上になる険しい斜面の山岳地帯で栽培されます。この寒暖差により、豆が膨らんだり縮んだりを繰り返すことで、引き締まりコクが生まれます。また、ブルーマウンテン山脈では、カリブ海からの湿った空気が山肌にあたり、ブルーマウンテンミストと呼ばれる深い霧が発生します。この霧がコーヒーを強い日差しから守り、乾燥を防ぐことが良質のコーヒーを生み出す要因の一つとなります。

ブルーマウンテンは、生産量が極めて少ないため、コーヒー生豆の輸入価格は高値になります。100gあたりの価格としては、2,000～3,000円が相場です。

ハワイコナ

ハワイコナは、アメリカ合衆国ハワイ州ハワイ島の西側にあるコナ地区で栽培されるアラビカ種のコーヒーです。ハワイ島のマウナロア・マウナケア両山の傾斜で真っ黒な火山灰の多い豊かな土壌を持つコナ地区で栽培されています。

ハワイコナは、100年以上の伝統を持ち、ほどよい苦味とコクがあり、柔らかな酸味と花のような甘い香りが特徴です。コーヒーの酸味が苦手な方に特におすすめしたい銘柄です。

ハワイコナは、ハワイ島以外でも生産されていますが、最高品質とされるのはコナ地区のものです。コナ地区はコーヒー豆の栽培に理想的な条件を揃えているのがその理由です。

ハワイコナは、世界のコーヒー生産量のわずか1％以下と少なく、100％のコナ・コーヒーは、ハワイ以外での購入は非常に難しいと言われています。

ハワイコナコーヒーとして認められている等級は、上から「エクストラファンシー」「ファンシー」「No. 1」「セレクト」「プライム」です。ハワイ州農務局がサイズ・香り・色・欠点豆の数など、厳格な基準で等級を決めています。

キリマンジャロ

キリマンジャロコーヒーは、アフリカの最高峰であるキリマンジャロ山の麓で栽培されたコーヒー豆です。標高1,500～2,500m付近で栽培・収穫されるため、高地栽培ならではの上質な酸味と、マイルドなコクと甘酸っぱい香りを楽しむことができます。焙煎度合いによって味わいが変化するのも特徴です。

キリマンジャロコーヒーは、タンザニア産のコーヒー豆すべてを指すブランドとなっています。日本では古くから人気があり、愛好家の間では「キリマン」と略されるほど親しまれています。

キリマンジャロコーヒーは、強い酸味とサッパリとした味わいが特徴です。コーヒーの強い苦みがなく、軽い飲み口です。また、コクもありながらも、あっさりとした飲みやすさもあります。香りの面でも評価が高く、豆の状態でもバニラのような甘く華やかさがあって、人気です。

キリマンジャロコーヒーは、ジャマイカの「ブルーマウンテン」、ハワイの「コナ」とともに「世界三大コーヒー」に選ばれている高級銘柄です。

エメラルドマウンテン

エメラルドマウンテンは、コロンビアで生産される高級コーヒー豆の一種です。コロンビアコーヒー生産者連合会（FNC）が認定する、コロンビアコーヒー生産量のトップ3%未満の厳選された豆のみが「エメラルドマウンテン」と呼ばれます。

エメラルドマウンテンは、コロンビアの至宝であるエメラルドとアンデス山脈にちなんで名付けられました。

エメラルドマウンテンは、完熟したチェリーを手摘みで収穫し、アンデスの清水で水洗処理された後、熟練した乾燥工程を経て品質検査を受けます。

エメラルドマウンテンの特徴は、トロピカルな甘い果実や花の香りと、非常に優しく柔らかな苦味と豊かなコクです。後味に広がる甘味とあいまって、まるでミルクチョコレートのようと言われています。

エメラルドマウンテンは、コロンビアコーヒーの宝石とも呼ばれ、一般のコーヒー豆とは一線を画すと言われています。

ブラジル No.2

ブラジル No.2 は、ブラジルのコーヒー豆の等級を表す数字です。ブラジルでは、欠点豆の混入量によって等級を厳格に分けており、300gの生豆サンプル中に欠点豆4個以内のものであれば No.2 と評価されます。

ブラジル No.2 は、輸出規格の最高等級のコーヒーです。ブラジル サントス No.2 17/18 は、世界で最もポピュラーで安定的なアラビカコーヒーです。酸味と苦味のバランスが良く、クセがないので誰にでも好まれる味わいです。

ブラジル No.2 のおすすめの焙煎は、シティローストです。ほのかな苦味からの甘味があり、後味でチョコレートのような甘さもあり、心地よい甘みの余韻が長く続きます。

ケニアAA

ケニアAAは、ケニアで最も高級とされるコーヒーの等級です。AAは、豆のサイズを表す等級基準ランクで、最も大きな豆に付けられます。ケニアAAは、アフリカ産のキリマンジャロコーヒーに似た風味で、濃厚なコクと力強いフレーバー、甘味、後口のほどよい酸味が特徴です。

ケニアAAは、花のような香り、柑橘やスパイスを思わせる香りがあり、複雑ながらも上品さが感じられます。

ケニアAAは、世界でもトップクオリティの水洗式アラビカ種としてヨーロッパをはじめ世界各国で注目されています。

キューバETL

キューバ ETL（CUBA Extra Turqino Lavado）は、キューバ産のコーヒー豆の等級の1つです。キューバのコーヒーは、豆の粒の大きさ（スクリーンサイズ）と一定量に含まれる欠点豆の数で等級分けされます。ETLは、スクリーンサイズ18以上で欠点数が12個以下の豆を指します。

キューバ ETLは、クリスタルマウンテンに次ぐ等級で、全体のわずか3～4％ほどしかありません。

キューバ ETLは、上質な浅煎りで、キューバコーヒーの風味を最大限に引き出すことができます。ブルーマウンテンのような風味が人気です。

マンデリンG1

マンデリンG1は、インドネシアのスマトラ島産のプレミアムコーヒーです。希少価値の高いアラビカ種マンデリンの中でも最高級のG1（グレード1）です。

マンデリンG1は、酸味が少なく、なめらかなコク、芳醇な香り、やわらかな独特の苦みが楽しめます。

マンデリンG1は、ブラジル公認珈琲鑑定士が厳選した良質の豆だけを買付しています。

マンデリンG1は、スマトラ式という特殊な精選方法を使っていて、かなり特徴的な味わいがあります。コーヒー業界では、「スパイシー」や「ハーブ」と表現される独特の風味があり、コクの強い濃厚なコーヒーです。

モカマタリ アールマッカ

モカマタリ アールマッカは、イエメンのサナア県バニーマタル地方で生産されている高級コーヒーです。モカマタリの中でも、品質が良く、欠点の少ないコーヒー豆だけを手選別して集められた極上豆が「アールマッカ」と呼ばれます。

モカ・マタリのアールマッカは、コーヒー豆のサイズや欠点豆の混入率によって等級分けされます。アールマッカは、特に大粒で欠点豆の少ない豆のみを選別したものです。次いで品質が高いものを「No. 9」、さらにその次は「No.8」「No.7」…と等級付けされます。

モカマタリ アールマッカは、優雅な香りとフルーティな酸味が特徴で、コーヒーの貴婦人と呼ばれています。焙煎が深くなると酸味が弱くなり、苦味が強くなります。

モカマタリ アールマッカは、イエメン産コーヒーの中でも最も高品質な銘柄のひとつです。